2024年9月1日日曜日

愛が試されるとき

 YouTubeで無料公開されている1999年のアメリカ映画"The Test of Love"を見た。

あまり期待していなかったけど、意外に良かった。

日本語の字幕はないけれど、自動生成ではなく、ちゃんとした英語の字幕が付いているので、聞き取れないところも理解できた。以下ネタバレあり。

あらすじ

キャシーとマークは結婚20周年。ひとり息子のケヴィン(17歳)と3人家族で仲良く幸せに暮らしていた。

ある日、マークは出張に出かけるのだが、彼の乗った飛行機が墜落。

死者が多数出た大事故だったが、マークは重症ながら生存。そして、その飛行機で彼のとなりの席に座っていた女性シェリルが死亡。航空会社はその女性をマークの妻と認識していた。

キャシーは当初、航空会社はシェリルを彼の妻だと勘違いしているだけと思ったのだが、マークはその女性の席と自分の席と2枚一緒に旅行代理店で購入していたことが分かった。そして、その後、シェリルの友だちがもうすぐ8歳という少女エリカをキャシーの家に連れてくる。マークとシェリルの娘だという。

マークの裏切りを確信し、彼と離婚してエリカは誰かに面倒を見てもらおうとするが...。

キャシーがすごい。ものすごく動揺しているけれど、エリカを怒りのはけ口にすることなく、最初は淡々と、しばらくすると、愛情をもって接している。

キャシーとマークが2人目を授からず、そのことが原因でもめて別居しているときに、マークはシェリルと関係をもってシェリルが妊娠してしまったということなので、「浮気」とは言い切れないか?

また、マークはキャシーとの生活に戻って以降はシェリルと肉体関係をもつことなく、エリカの父親として、2人と会っていただけのようなので、この点も「浮気」とは違うかもしれない。

ただ、キャシーにシェリルとエリカのことを打ち明けなかった罪は重いと思った。だまし通せる(というか、キャシーを守り通せる)と思ったのかもしれないが、エリカのために信託財産まで用意して、弁護士にいろいろ相談していたようなので、飛行機事故がなくても、いずれ何らかのタイミングでばれたような気がする。

一方、エリカはキャシーとケヴィンのことを知っており、父親には別の家庭があるからたまにしか会えない、父親と母親は「友だち」という認識。キャシーが苦しんでいるのを察してか、父親が退院して家に帰ってきたとき、なぜキャシーに黙っていたのかと責めていた。

8歳にしては大人すぎる...。特殊な事情の母子家庭だったので、シェリルは我が子をたくましく育てるべく、交通機関の使い方やら何やらいろいろ早くから教えていたようで、大人との会話もつたないながら、きちんと意思表示ができている。

ケヴィンも父親に怒りを覚えながらもエリカとは仲良く遊んであげたりして、いいお兄さんだった。

キャシーは結局マークとやり直し、エリカも引き取るという、大変寛大な決断をする。

マークにはまったく共感できなかったけど、その他の登場人物がみんな良い人たちで、良い映画になっていた。

キャシー役の女優さん(Roma Downey)の抑えた演技がとても良かった。北アイルランド出身のせいか、アメリカの女優さんたちとは雰囲気が違うように思った。

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